実はかれこれ十数年以上、鍋炊きの炊飯を続けておりまして、アメリカでもお米は鍋炊きです。炊飯器要らず、早い、上手いとメリットだらけの鍋炊き。普段は愛用のストウブで炊飯をしていますが、今回はどこにでもあるテフロン鍋でも炊飯してみました。米の種類別での水加減も公開していますので、是非チャレンジしてみて下さい。
Contents
こんなにある鍋炊きのメリット
米のクオリティを数ランク上げたような美味しい炊き上がり
まず、一番に言いたいのが炊き上がりの美味しさです!
5キロ2980円のコシヒカリを炊飯器で炊飯するなら、5キロ1980円の米を鍋炊きした方が確実に美味しい、そのくらい米の美味しさを引き出してくれるのが鍋炊きです。アメリカに来てからは、コストや手に入れやすさの関係でカリフォルニア米を使用している我が家ですが、鍋炊きのお陰で日本に居た時と遜色のない美味しいお米生活をエンジョイしています。
早く炊ける
また、鍋炊きというとめんどくさそうというイメージがありますが、炊飯器の早炊きモードよりもさらに早く(そして美味しく)炊けるので、慣れると食事の用意もサクッと済んでスムーズです。
炊飯器、変圧器を購入する必要がない
そして、ここアメリカで日本の炊飯器を手に入れるのは結構大変。炊飯器と一口に言ってもスペックもありますし、スペックを求めて日本から持ち込めば、今度は変圧器を調達しなければなりません。
炊飯器がないのでキッチンがすっきりする
そして、炊飯器って結構場所を取ります。見た目もお世辞にもお洒落とは言えないので、炊飯器を置かないことでキッチンがかなりすっきりします。
水加減について~米の種類別に解説
私なぎこ家では、やや硬めの炊き上がりが好みです。ので、以下の水加減もそのような炊き上がりになるように調整しています。柔らかめが好きな方は気持ち多めの水加減にしてみて下さい。
日本米(無洗米でないもの)の場合
まず、普通の日本米を炊く場合の水加減は、
米1合(180ccのカップにすり切り一杯)に対し、水200cc~220ccがおすすめです(お米が古めだったり、水分量が少ない場合には220ccほどでしてみて下さい)。
このレンジであれば、食べられない程硬いだとか、べちゃべちゃで気持ち悪いという仕上がりにはならないので、初めは200~210ccの間でトライして頂き、その後好みに応じて微調整が良いと思います。
日本米(無洗米)
次に日本米(無洗米)の場合には、予め糠が落とされて米の粒が小さくなっているので、同じ1合でも実質は少し多めのお米が入っています。そこで、水加減も増やしてあげることが美味しく炊くポイントです。
私の分量としては、
無洗米1合(180ccすり切り一杯)に対し、水250cc程の割合で炊飯をしています。
カリフォルニア米
カリフォルニア米の場合には、私自身の体感として、米の水分量が少ない気がするので、水加減を多めにしてあげることで美味しくふっくらと日本米のような炊き上がりに仕上げることができます。
具体的には、
カリフォルニア米1合(180ccすりきり一杯)に対し、水は220cc~230cc程の割合で炊飯します。
炊き方を写真付きで解説
以下では、どの家庭にもあるような道具や蓋つきの鍋を使って、実際にカリフォルニア米を鍋炊きしていきます。今回は2合炊きで炊きました。
1.計量
まずは、軽量です。アメリカに来てからは、物を買い足したくなくて私は下記のようなジップロックの細長いコンテナ(横に目盛りでcc表記が付いている)に、目分量で印をつけ、軽量に使っています。
2.洗米
洗米は、ボウルとざるがあれば便利ですが、アメリカの自宅にはないので空いている鍋に米を入れて研いでいきます。洗米のコツとしては、初期の数回はとにかく水を入れたら素早く捨てること(糠だらけの水が米に吸収されてしまうのを避ける)。あとは、カリフォルニア米に関しては、日本米よりも精米技術が甘い気がするので、よくとぐようにすることです。糠臭さが残らず美味しい炊き上がりになります。
3.吸水
洗米が終わったら、吸水というのが通常の過程ですが、私は9割方吸水過程を経ずにそのまますぐに炊いてしまいます。更なる美味しさを求めるなら、もちろん吸水させた方が良しですが、鍋炊き自体で米の炊き上がりが段違いに美味しいので、飛ばしても大丈夫です。
4.炊飯(火加減、加熱時間)
さて、洗米が終わったら水を加えて本題の炊飯です。はじめチョロチョロなかぱっぱ…なんて言いますが、私が簡単で美味しいと思う炊き方は違います。
1.はじめは強火
蓋をして、はじめは強火で加熱していきます。コンロがガスか、電熱線か、IHか、鍋の熱伝導性はどうか、によっても違ってきますが、だいたい沸騰まで6~8分程度かと思います。
2.6分~8分程で沸騰してきたら弱火にする
6~8分程度で沸騰してきたら弱火にします。この弱火にするタイミングですが、吹きこぼれる直前に弱火にするのがポイントです。(吹きこぼしてしまっても美味しく炊き上がるので、最初の数回は吹きこぼし覚悟で、吹きこぼれないギリギリのラインを探っていくのが美味しい炊飯のコツです。炊飯器レベルの炊き上がりで良ければ、ぼこぼこと沸騰してきたあたりで弱火にしてもOKです)
3.そのまま10分程度弱火で加熱し、火を止め、蒸らす
弱火にすれば、あとは簡単、弱火で10分程加熱し、火を止め、10分程蒸らします。
炊き上がりはこんな感じ
蒸らしあがりの炊き上がりはこんな感じ。アメリカで購入した8点セット$40みたいな格安鍋でも粒が光る炊き上がりです。絶品。
保存方法
さて、鍋炊きをしているというとよく聞かれる保存方法。我が家は、冷蔵庫で保存して必要な分だけレンジで再加熱して一週間以内に食べきるか、しばらく日数が空く場合には保存容器に入れて小分けにして冷凍保存しています。
今回は取っ手付きのテフロン鍋で炊飯したので、ジップロックに詰め替えて冷蔵庫に入れましたが、普段は、下記でご紹介しているストウブという鍋で炊飯をしているので、炊き上がってその日の分を取り分けたら、冷ましてそのまま鍋ごと冷蔵庫に入れています。
アメリカで炊飯する際の注意点
計量時に注意!アメリカの1カップは250cc
アメリカで炊飯する際の注意点として、一点だけ気をつけて頂きたいのが1カップの意味するところが日本と違うことです。日本では、1カップと言えば200ccを意味しますが、アメリカだとどうやら1カップは250ccが主流な様子。
さらに高みを目指したい方はストウブ鍋がおすすめ
さて、今回は手軽に多くの方に鍋炊きの良さを知ってほしくて、どこにでもあるテフロン鍋での炊飯にチャレンジしました。テフロン鍋での炊飯でも勿論美味しいですが(コスパを考えると最強かもしれません)、もっとこだわりたい!!という方に鍋炊き歴15年のわたしがオススメしたいのがStoubです。
ルクルーゼのような鋳物鍋で、少し重いのが難点といえば難点ですが、重さなんてどうでもよくなるくらいスタイリッシュな見た目と美味しい仕上がり、15年以上使ってもびくともしない頑強さで本当にオススメです。
ルクルーゼでも勿論OKですが、STOUBの方が中の塗装がはがれることもなくガンガン炒め物や煮込み、いろんな用途に使えて頑丈なので、個人的にはストウブ押しです。
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